「草木染め」は、合成染料(化学染料)に対して、天然染料を用いた染色を指す呼称です。昆虫から得られるコチニールのような植物由来の染料でなくとも天然染料で染めること、または染めたものを草木染めと呼びます。タマネギや落花生の皮のような家庭で生ゴミになってしまうものも染料として使用されている点で家庭的な面があります。
草木染めの方法は、主に植物の葉、茎、根、実などを煮だした液に繊維を浸し、20分程度加熱し、染まった色素を金属イオンと結合させて発色させます。金属イオンとの結合を媒染といい、アルミニウム、銅、鉄分などを溶かした液に繊維を20分程度浸します。植物抽出液と媒染を繰り返すことで色素の繊維染着を良くし、染色濃度を上げます。
草木染めは合成染色に比べて、品質が一定しない、濃く染めにくい、染色の時期が決まってくる、被染色物(染められたもの)の色が光や汗、果汁などに対して弱いものもあるなどの特性があります。これらは工業的に量産という点では欠点があると捉えられますが、身近な材料で家庭でも手軽に染められることや、趣味や手工芸の分野では同じものができないことを魅力だと捉える人もおり、草木染めならではの面白さだとされています。
主な天然染料としては、アカネ、ベニバナ、ムラサキ、アイ、カリヤス、キハダ、ウコン、ゴバイシ、クサギ、イラクサ類、ヨモギ、カキシブ、サクラ、タケニグサなどがあります。また、動物性の染料としては、貝紫、セピア、コチニール、ラックダイなどがあります。
